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猫と小説に溺れて
若桜木虔メール添削講座受講中。小説家デビューを目指し、愛猫アリィーと共に日夜ツメを研いでおります。執筆のコト、猫のコト、読書、観劇、グルメなど………………徒然なるままに書き散らします。


北陸の旅5_すし食いねぇ!
北陸旅行の第二の目的はお寿司!
チェーン店だがめちゃくちゃ美味しいお寿司があると聞いたのだ。
お店の名前は「すし食いねぇ!」
今はお寿司が食べられるけど、大学生までは刺身が食べられなかったので、大好物!というわけではない。それでも美味しい!と聞くからには、大好物ではなくても食べてみたいとと思うのが人間の性(さが)。
高岡市万葉歴史館からバスと電車を乗り継いで高岡駅に到着。駅から徒歩20分ほどだけど、この日の気温は35度迷うことなくタクシーに乗り込み、5分ほどで「すし食いねぇ!」高岡南店に到着した。

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実は、一人でお寿司やさんに入るのは、十年ほど前、金沢の市場の寿司屋でぼったくられてから以来、二度目の体験。
そのため注文の仕方や、お茶の飲み方もわからずドギマギ。手元の案内をみると、どうやらタッチパネルで注文するみたいだ。
メニューを見てタッチパネルで注文。まずは高級魚のどぐろ600円を注文。
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およそ3分あまりで、手元に届いた。ぷりぷりの新鮮な白身に金箔が施された姿は実に美しくゴージャスだ。
人生初の「のどぐろ」!どきどきしながら手で口に運ぶ……美味しい!!!!!!なんだろうこの旨さ!美味しい焼き魚の旨みが凝縮されていて、それでいて柔らかくて、新鮮で、頬が蕩けるというのはこのようなときに使うのだ。
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続いて、甘エビ、ひらめ、白エビ、甘鯛、うに、と次々に注文。
鯛は、柔らかくて品良く甘みがある。白エビは美味しいけど値段ほどのことはない。うには今ひとつ。
うにの口直しに、最後に再びノドグロを頼む。やはり頬が蕩けるように美味しい!
お会計は、3500円弱。好きなネタを値段を考えず思い切り食べて、この値段はめちゃくちゃ安い。
「すし食いねぇ」は石川県・富山県を中心に数店舗ある。
北陸におでかけの際は、ぜひお立ち寄りを!



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北陸の旅4
わくわくしながら館内に入る。平日の昼とあって、来館者は自分ひとり。受付の斜め前ににラウンジとお土産売り場があったが、HPの写真よりかなり小ぶりで、鄙びていた。受付から廊下を直進したところに四方を万葉植物を植えた庭に囲まれたガラス張りの展示室があった。展示室には、万葉集の歌を解説したパネルが春夏秋冬別に展示。正直、興味はまったくそそられず、展示室の中央の映像コーナーのソファーに座った。
雨晴海岸1
大伴家持の生涯と、越中で過ごした5年間をまとめた映像が始まった。
立山の雄大な山並み、静かで激しい日本海の海──なぜ家持がこの自然を歌に詠まざるをえなかったのかが理解できた。北陸新幹線の車窓でも感じたことだけど、北陸の自然の迫力はすごい!文字面だけではわからなかった、歌の中味がようやく理解できた。
馬並(な)めて いざ打ち行かな 渋谿(しぶたに)の清き磯廻(いそま)に寄する波見に(3954)
渋谿の 崎の荒磯に 寄する波 いやしくしくに 古(いにしへ)思ほゆ(3986)
映像を堪能したあと、他の展示を捜してみたがよくわからず、地下の図書館へと向かった。


閲覧室平成2年開館のため、かなり古く、自分が小学生のときに通っていた 昭和の図書館のようだった。しかし……本棚に並べられているのは、古代史、万葉集、考古学の本ばかりがびっしりと並べられており、古代史好き には垂涎の空間だ。本当は一日図書館に籠もって、本と向かいあいたいが、その日の予定を鑑みると、1時間弱しかなかった。必要な書籍名を控えたり、 東京にはない雑誌のコピーをとったり、万葉歴史館発行の書籍を購入したりしているうちにまたたくまに時間が過ぎた。司書さんは男性だったが、カウンターで研究書を読んでいることから、おそらく研究者だろう。「うらやましいな~」自分ももっと勉強していればよかった。羨望の眼差しで色白眼鏡の青年研究者を盗み見ていた。


 時刻は13時を過ぎていた。昼食を食べるため、歴史館をあとにして、猛暑の中バス停に向かって歩き始めた。






北陸の旅_3
10:47新高岡到着。階段を駆け下りて有人改札へと急いだ。
「指定した列車に乗り遅れたので、自由席で来ました。乗り継ぎの都合で富山ではなく新高岡になったので精算お願いします」と言って、恐る恐る切符を差し出す。
駅員さんの「乗り越し代金●●●円」という千円以下の金額に耳を疑った。
「あの、特別割引切符なんですけど。その場合金額変わると車掌さんから……」と言う私に駅員さんは声を被せて、「富山と新高岡の差額●●●円」とはうるさそうに同じ金額を言われる。
駅員さんが言うからには仕方ない。ハイと千円札を差し出した。
思いもよらぬ幸運に俄然元気がみなぎってきた10:55発の新高岡からは「あいの風とやま鉄道」という可愛い名前の鉄道で高岡駅(\140)へ、高岡からは11:12発の「氷見線」で伏木(\210)11:24着、伏木からタクシー(\820)で10分。列車の接続もよく驚くほど順調に行き、12時前に到高岡市立万葉歴史館へ到着した。

高岡市立万葉歴史館


『萬葉集』の代表的歌人大伴家持が天平18年(746)から5年間国司として越中に滞在したことから、越中国府が置かれた伏木の地に万葉歴史館は建てられた。

『萬葉集』4516首の中で家持が詠んだ歌は473首、そのうち越中で詠んだ歌が220余首で、越中時代が家持の人生に大きな影響を与えたのは想像に難くない。

高岡銅器で製造された大伴家持&大伴坂上大嬢(正妻)の銅像
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大伴氏に二十年以上はまっている自分にとって、家持を焦点にした博物館は長年訪れてみたい場所だった。特に高岡市立万葉歴史館では万葉集や古代史に関する蔵書を集めた図書館が併設され、コピーやパソコンを持ち込んでの作業もできるのだ。さらに東京ではなかなか手に入らない書籍も販売されているということで、一泊二日には大きすぎるトランクを用意し、お財布にも一万円札を何枚も入れてきた。

入館料210円を支払い、憧れ続けた場所に足を踏み入れた。 


北陸への旅_2
4号車の扉が開いた。素早く目を走らせると、3列席の窓際・真ん中席の空席に目が止まった。通路側の客人に「スイマセン」と声を掛け、腰を屈めながら窓際に着席。身体をゆったりした座席に預け、大きく息を吐く。ようやくひと息つけた。ほどなく新幹線は地上へと上がり、車窓にはビルと住宅地の入り混じる東京の街並が流れ始めた。

ココで旅の仕切り直し!今日の目的地ー富山県高岡市立万葉歴史館までのルートをスマホであらためて確認する。はじめの予定では「富山駅」で下車し、あいの風富山鉄道で「高岡」、高岡からバスで「伏木駅」、伏木駅からタクシーで行く予定だった。しかし、この列車だと新幹線で「新高岡」で下車し、JR城端線で高岡、高岡から氷見線で伏木まで行くルートが一番早い。ちょうど車掌さんが通りかかった。わたしは車掌さんを呼び止め、「富山」までの切符を「新高岡」までに買えて貰うべく切符を出した。若いなかなかイケメンの車掌さんは顔を曇らせて、懐からなにやら紙を出して調べ始めた。
「この切符、無効かもしれませんよ」
頭が真っ白になり、本日二度目の思考停止に陥った。
「特別割引きっぷだから……特急券は無効になりますね」
車掌さんは、驚愕の表情をするわたしに対し、同情とも憐憫とも弱々しい微笑みを浮かべると、「ここじゃなくて、新高岡の駅で相談してみてください」と責任を逃れるように切符を突き返した。

特急券代金5610円也!これに新高岡までの料金を考えると約7000円。旅のスパイスにしても、ちょっときつすぎる!
しかし、いくら嘆いても、後悔しても新幹線で旅している現実に変わりはない。自分の感情は自分で決める。新幹線の旅を満喫するのだ!
大宮駅を過ぎると、車内販売のお姉さんから、プレミアブレンドコーヒー320円を買って、いざ朝食。メニューは、コーヒー&前日にアンデルセンで買った「コーンとコールスローのサンド」。

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コーンが練り込まれた生地にコールスローを挟んだサンドイッチと、ロースハムを挟んだサンドイッチ。パンから溢れ出しそうなコールスローは、新鮮で噛みしめるほどにキャベツの甘みとドレッシングのさわやかな酸味が広がる。ロースハムも肉やで販売しているような厚みがありボリューム満点。珈琲を口に含む。ほのかな甘みと苦味のバランスが実によく、覚醒とリラックスを頭と身体にもたらしてくれる。
座席も綺麗で、いつも乗っているのぞみやひかりに比べると乗り心地もいい!まったりと車窓をみてぼーっとする。このぼーっというのが旅の楽しみ。幸せ

軽井沢を過ぎると乗客が一気に減り、山並みが美しく見えるという二列席へと移動。北陸新幹線で一番長い飯山トンネルを抜けると雄大な妙高山が姿を表した。旅に出たということが、ようやく実感として胸に迫る。妙高高原、糸魚川……車窓の左手に北アルプス、右手には日本海と、実に贅沢な風景の中を北陸新幹線はくたか号は走り行く。やがて新潟県と富山県の県境・朝日トンネルを抜けると、立山連峰が姿を現した。遙か彼方に聳(そび)えども、真夏でも雪を頂く立山は神々しく、手を合わせたい思いに駆られる。

黒部宇奈月温泉、富山を過ぎ、とうとう下車駅の新高岡に近づいてきた。たとえ、特急券代金が無効になっても、旅を愉しむという自分の感情は決して害されない。そう心に決めて、座席を立ち上がった。

北陸への旅_1
カーテンの隙間から射しこむ、明るすぎる日射しに不安がよぎった。時計の針が5時50分を指していることをみとめた瞬間、綿密に組んでいた旅の予定が大きく歪み、ぽしゃんと萎(しぼ)んだ。

今日、わたしは上野6:22発の北陸新幹線「かがやき501号」で北陸へと旅立つ予定になっていた。翌日、福井で親戚との用事があるのだが、その前日は一人旅をしようと、それはそれは楽しみにしていたのだ。

新幹線出発まで30分。タクシーで向かえば間に合うかも…といった言葉が脳裏を掠めたが、連日の残業で旅の支度は未だ調っていない。頭で何も考えられないまま洗顔をすませ、神棚へと向かった。

水玉とお榊の水を替え、二礼二拍一礼。感謝の言葉を心の内で唱えると少しだけ落ち着きを取り戻した。「北陸新幹線はくたかには自由席があったはず自由席で行っても変わらない」と思い直し、旅の支度をはじめた。

ちなみに北陸新幹線の東京~金沢間には「かがやき号」と「はくたか号」の二つがある。主要6駅(東京・上野・大宮・長野・富山・金沢)にしか止まらない「かがやき号」の東京~金沢間の所要時間は2時間30分となっている。一方、「はくたか号」は、主要6駅+9駅=計15駅止まるため、3時間10分以上かかる。所要時間以外にも、自由席・車内販売がある「はくたか号」に対し、「ががやき号」には、これらがないといった違いがある。

予定より1時間ほど遅れて、地下5階の東北・北陸新幹線乗り場へと降りていく。予定が大幅に崩れたためか、それとも薄暗い地下ホームのためか、いつものような旅立ちの喜びは感じられない。

駅員さんからは40分後の7:58発はくたか553号に自由席があることを聞き、19番線ホームの自由席乗り場に並ぶ。しかし、到着10分前になっても自由席の列に並んでいるのは自分とビジネスマン3人しかいない。

おかしい…本来ならば始発の自由席乗り場は行列のはず…という疑問がわいた瞬間、反対側ホームの「東京方面」という表示が目に入った。始発は上野ではない。東京だ

……ということはゆっくり座れない可能性もある。スマホで「新幹線はくたか 自由席 上野」で検索「朝は混み合う」「ギリギリ上野まで」という情報ばかり。新幹線で優雅に過ごすという予定は脳内から削除し、「とりあえず座れればよし」と思い直した。

7時58分アイボリーの車体に空色と銅色の帯をまとったはくたか553号が滑り込んできた。空席はあるのかどうか、まるで合格発表のように固唾を呑んで列車の扉が開くのを待った。